今回の症状は、経年劣化によるアウトソールの剥離です。特にナイキのバスケットシューズは、内部に使用されている接着剤の劣化(いわゆる加水分解)により、ある日突然ソールが剥がれてしまうケースが多く見られます。見た目は問題なくても、履いた瞬間に底が外れてしまうことも珍しくありません。

「まだ履けそうなのに捨てるしかないのか…」と悩まれる方も多いですが、適切な修理を行えば再び安心して使用できる状態まで復元することが可能です。

今回お預かりしたAir Zoom Flight 5も、ソール全体が剥がれかけており、特につま先と側面部分に大きな浮きが確認できました。バスケットシューズはプレー中に瞬間的な強い踏み込みや方向転換が発生するため、通常のスニーカーよりもはるかに高い負荷がかかります。そのため、単純なボンド接着のみでは再剥離のリスクが高く、長く安心して履くことができません。
そこで今回は、接着と縫製を組み合わせたハイブリッド修理を行いました。
まず、劣化した接着面を丁寧に除去し、古いボンドや汚れを完全にクリーニングします。この下処理を怠ると、新たに接着してもすぐに剥がれてしまうため、見えない部分ですが最も重要な工程の一つです。その後、専用の強力接着剤を使用してソール全体を圧着し、しっかりと固定します。
しかし、今回はそれだけでは終わりません。

耐久性を大きく向上させるため、側面・つま先・アウトソールにかけて縫い付け加工(いわゆるオパンケ縫い)を施しました。この縫製補強により、接着だけに頼らない構造となり、激しい動きにも耐えられる仕様になります。
具体的には以下の補強を行っています。
・強力接着による全面固定
・側面の縫い補強で横方向の剥離を防止
・つま先部分の補強で踏み込み時の負荷に対応
・アウトソール縫いで全体の一体感と耐久性を向上




このように複数の工程を組み合わせることで、単なる「くっつける修理」ではなく、「長く履ける修理」へと仕上げています。
仕上がり後は、見た目の違和感を最小限に抑えつつ、実用性を重視した強固な状態に復元。バスケットプレーはもちろん、日常使いでも安心してご使用いただけるレベルまで耐久性を高めています。
ナイキのAir Zoom Flightシリーズに限らず、バスケットシューズ全般において以下のような症状でお悩みの方は非常に多いです。
・ソールが剥がれてきた
・歩くとパカパカ音がする
・加水分解で底がボロボロになった
・お気に入りのバッシュをまだ履き続けたい
こうした状態でも、適切な修理方法を選べば復活できる可能性は十分にあります。特に思い入れのある一足や、すでに廃盤となっているモデルは、修理によって価値を保ちながら履き続けることができます。

当店では、スニーカーの状態や使用用途(普段履き・スポーツ用途など)を踏まえ、一足ごとに最適な修理方法をご提案しています。「とりあえず接着する」のではなく、「どうすれば長く使えるか」を基準に施工内容を決定しているため、耐久性にこだわりたい方にも安心してご依頼いただけます。
遠方からのご依頼にも対応しておりますので、福島県のY様のように全国から修理のご相談をいただいております。
「この状態でも直せるのか知りたい」
「修理したらどれくらい持つのか不安」
といったご相談だけでも大歓迎です。写真をお送りいただければ、状態を確認したうえで最適な修理プランをご案内いたします。
大切な一足を、もう一度履ける状態へ。
ナイキのソール剥がれや加水分解でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
